読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Music Unlimitedを使ってみて

知り合いがライブハウスでライブをおこなうというので、久しぶりに吉祥寺にいってきた。振り返れば30をとうに過ぎ40を迎えようとしているが、ライブハウスというものにいくのは初めてだった。入り口がやけに狭く地下に向かって階段がつづいている。なんとなくこういう場所をおりていくのは苦手だが他に入り口はなさそうだから仕方がない。受付で入場料をはらうとチケットとギターのピックを渡される。用途をきくとピックはドリンクと交換できるのだという。そういう仕組みなのか。金庫にでもついていそうな、いかついドアノブをまわしドアをあけると耳をつんざくような轟音がドアの隙間から聞こえてきた。生きて帰れるのだろうか・・・。

なかに入ると暗闇の中、50人もはいればいっぱいになりそうなスペースに複数の人影がちらほらとみえる。客席から手がとどきそうなステージ上では一回りは年齢が違うであろう若者たちがギターやドラムを演奏し、轟音でよく聞き取れないがなにかのメッセージを懸命に伝えようとしている。ドリンクバーらしきところで受付でわたされたピックを渡し、引き換えにビールをもらう。ビールを飲みながらステージ上の若者たちに視線をおくる。何やら熱いものがこみ上げてくる。この感覚。なんだろう。丸の内の小奇麗なオフィスなどでは決して感じることのできない圧倒的な熱量を、ステージ上の若者たちから感じる。音楽っていいなあ。

だいぶ前置きが長くなった。最近、SonyのMusic Unlimitedというアプリを気に入っている。月額1000円かかるが、ほぼ無限ともいっていいくらいの音楽を聴くことができる。邦楽があまりないのが残念だが、洋楽はなんでもある。中学生のころによく聞いたオジーオズボーンとかガンズアンドローゼスなんかを検索してもちゃんとでてくる。大学生のころにきいていたMogwaiやトータス、RadioHeadなんかも何十アルバムもでてくる。検索しているだけで1~2時間たってしまうことがよくある。自分の好きなアーティストをきいている人がよくきいている音楽をランダムに拾ってくれるマイチャンネル機能も秀逸だ。自分が知っているアーティストから数珠つなぎのように次々と自分の好きな音楽を奏でるアーティストがみつかる。最近はMogiwaiチャンネルを通してみつけたKeith KeniffやBrian Enoがお気に入りだ。聞き放題なのでなんのリスクもなくいろんな音楽にチャレンジでき、自分のなかの音楽の裾野が広がっているきもする。思えば中学生のころは大変だった。1枚のアルバムが3,000円くらいするので1枚のアルバムを買うのは5ヶ月ぶんのお小遣いを投資するようなものだった。だから試しに買ってきいてみるなんてことはできないし、いちど好きな音楽の方向性がきまってしまうとそこからなかなか広がらなかった。買ったアルバムがいまいちだったときなど1ヶ月くらい後悔したものだ。定額サービスをつかえば、そうしたリスクを一切負うことなくいろんな音楽にチャレンジできる。Music Unlimitedを使い始めてから半年くらいたつが、いまではラップとかボサノバとかも聴くようになった。見た目はメガネをかけた中年のさえないオッサンだが最近はラップをききながら出勤している。ちなみに外国だとSpotifyという音楽定額サービスが有名らしい。日本ではまだサービスを提供していないみたい。

音楽に限らず定額サービスが徐々に定着してきている気がする。Huluなんかは映画やドラマが見放題だし、Amazonはこんど書籍の定額サービスを開始するらしい。スマートフォンタブレット端末が普及しネットワークの通信速度が劇的に向上している。いつでもどこでも好きなときに膨大な量の情報にアクセスできる環境が整いつつある。膨大な情報を整理し組み合わせ新しい価値を生みだす。キュレーションというそうだが、そのような能力が今後重要になっていくのかもしれない。